看護師の仕事が社会において重要視される理由は?

看護師という存在は、医療従事者の中でも真のヒーローです。医師や看護師は、全世界の医療サービスの約9割を担っているにもかかわらず、残念ながら、彼らへの感謝の言葉はほとんど聞かれません。看護師が重要な仕事である理由は何百とありますが、ここでは6つにしぼって紹介します。

  1. 感情的な仕事であるから

看護師の仕事は、誰もができるわけではありません。時に、感情的な仕事を引き受けなければなりません。新生児から死の淵にいる人まで、さまざまな状況に置かれた患者を相手にするからです。看護師になるには、不屈の強い精神を必要とし、最も感情に左右される職業のひとつといえるでしょう。私がもし看護師になったとしても、毎日笑顔で過ごしていられないだろうと思います。それでも、笑顔で日々業務をこなすのが看護師の務めです。身体的・精神的な健康だけでなく、感情面の強さについても、看護師という職業を称えるべきでしょう。

  1. 広く浅く知っているから

看護師はもちろん専門的な知識を有していますが、通常は、幅広い知識を浅く知っていることが求められています。さまざまな病気にかかっている患者に対処することが多いので、婦人腫瘍科から産婦人科まで、あらゆる分野について知っておくべきなのです。看護師は、病院に訪れるすべての患者に対応し、何かの役に立つために、できるだけ多くのことを勉強する必要があります。そのため、看護師に求められる献身的な努力と情熱は、その心の広さを示しているといえます。

  1. 死と向き合うから

先に述べたように、看護師は病院に訪れるすべての患者に対応し、感情的な仕事を引き受けなければなりません。そして、そのメンタルを維持する一連のタスクの中に、患者の死と向き合うための努力も含まれています。看護師は毎日、死が近い患者に対して丁寧な終末期ケアを行っています。しかし、それだけにはとどまりません。さらに、患者の遺族が喪失感を受け入れ、健全に生活を送れるよう支援することもあります。

  1. 労働時間が長いから

気づいていない人も多いかもしれませんが、病院でにこやかに迎えてくれる看護師は、皆さんの想像以上に長く勤務しています。看護師は、忙しい同僚を助けたり、患者を安心させたりするために、非常に長い時間働いているのです。どんなに疲れていても、患者の前では決して気を抜くことはできず、治療に全力を尽くしているのです。

  1. 患者にとって一番の味方だから

病気により長期入院したことがある人なら誰でも、看護師が一番処置にあたってくれる存在であることを知っているでしょう。医師は、カルテを見たり、簡単なミーティングをしたりする程度で、患者とコンタクトをとる時間はほとんどとらないので、日々の苦労や痛みのレベルを常に把握しているわけではありません。一方、看護師は、ほぼずっと患者と一緒にいて、治療プランを立て、必要なことがあれば何でも手伝い、場合によっては患者のために戦ってくれます。

  1. 医療システムの中心を担っているから

看護師は、日々これだけ大変な仕事をこなしているにもかかわらず、「たかが看護師」という批判に対処しなければなりません。医療システムの中心を担っていて、その核心的存在であるにもかかわらず、しばしば見落とされ、過小評価されがちです。しかし、看護師は決してそんなことを気にせずに、できる限り最善の治療を提供します。だから、看護師は医療従事者の中で最も重要な存在であるのです。