都道府県の保健師へ質問

回答いただいた自治体保健師:
S県の保健師(女性)
県本庁 健康増進
感染症対策係

都道府県に就職したきっかけを教えて下さい。

きっかけは実習です。
実習へ行ったときに筋萎縮性側索硬化症(以下ALS)の患者支援を模擬ケース検討したときに、病棟の勤務は、病院にいる間でしか関われないことが多いですが、保健所は退院後なども含めて地域で長く関わることが出来ることに魅力を感じました。

また、そのときの保健師がすごく楽しそうに仕事をしているのを見て、憧れを抱き、保健師っていいなと実習のときに感じたことがきっかけになりました。

デスクワークが多く、対象者との関わりが少ないイメージがありますが実際は、どうですか。

そういったイメージがあるかもしれませんが、母子保健分野で言えば小児慢性特定疾患を持つ患者へ訪問したり、精神保健分野では精神科の緊急対応で警察や矯正施設からの通報があったケースに対して対応したり、訪問をして面接をしていく中で受診援助を行ったりしました。

難病対策で言うと神経難病の患者を訪問し、総合的に家族や患者支援をどういった方向で進めるのかを個別支援を大事にしながら実施しています。

デスクワークは行政として、記録を残したり資料を用意したりと大事な業務があるので、行います。

担当の分野や事業によって異なると思いますが、例として保健所での一日の流れを教えていただけますか。

難病対策の担当をしていたときの一日のスケジュールは、午前中に電話や来所での相談・手続きの対応を行ったり、事例検討会に参加しそれぞれが事例を持ち寄り、1時間程度の検討会に参加したりということがありました。

午後からは、訪問をしたり、ケア会議に参加したり、訪問から帰った後は対応の記録を残すデスクワークを行います。

ケア会議という話が出ましたが、もう少し詳しく教えてください。

難病のケア会議の一例をあげますと、ALSの患者に対して今後の病状の進行、それに対する支援について、関係者で集まる会議です。ALSの患者には、様々な機関や職種が関わっています。

例えば、私が訪問していた患者は12〜13人位の関係者が集まっていました。主治医や看護師、理学療法士、作業療法士、退院後に支援の中心となるケアマネージャー、訪問看護師、訪問介護士、福祉用具を扱う業者なども参加します。

今後の病状進行に合わせた支援や現状の評価などを30分から1時間位で実施されることが多いかなと思います。

キャリアラダーがそれぞれの都道府県であると思うのですが、どんな研修が用意されていますか。

私が勤める県では、キャリアラダーとして、新任期、中堅期、プレ管理期、管理期の研修があり、また、それぞれ全体的なキャリアラダーの評価指標があり、評価指標に基づいて評価を行います。
具体的には、新規採用職員が入庁すると前期・中期・後期で市町村の保健師と都道府県の保健師の全体での研修があります。

新任期・中堅期・管理期に絞った資料やガイドラインもきちんと整備をされております。各期に応じて目指すと事が示されており、自分はこういうところが強みだけれどここはもうちょっと頑張りたい、どういう風に目指していったらいいかっていうところがあります。

都道府県保健師は、県庁の業務がありますが、県庁に配置されている保健師はどのような業務をしていますか。流れも含めて教えてください。

私は県庁の感染症対策係というところで平常業務から新型コロナウイルス感染症対応まで幅広く担当しています。基本的には保健所が事務的な処理をいかにスムーズに対応できるか、電話が足りない、自動車が足りないなどの要望、新型コロナウイルス感染症の対応が大変な中での平常業務をどう行っていくかという全体的な方針を、保健所と一緒に調整しています。

県庁の中では、地域の詳細まで見ることができないものもあるかと思いますが、情報などは保健所や市町村から集めたり、まとめたりしているのですか。

保健所の保健師の仕事は、県全体で言えば上司の事務職や、県民に分かるように実績報告などを取りまとめて提供します。
県の長期的な計画に沿って、感染症で言えば結核の計画であったりなど個別計画を立てます。そして、策定した計画に沿った進捗できているかどうかや、県の方針の方向性に沿って進捗ができているかどうかなど、全体的な把握というところで情報収集してまとめています。
市町村によって地域差があったり、課題の積み残しがあったり、先進的な市町村があったりという情報を県として把握し、推進的にやっているところを県内に情報提供出来るところが県庁の業務の醍醐味です。

災害保健について、都道府県保健師の業務を教えて下さい。

「平時にできないことは災害時にはできない」という意識で、平時には、災害対応研修や訓練を行っています。例えば、管内の市町や医療機関等と合同で、広域災害救急医療情報システム(EMIS)の入力訓練や、避難所のアセスメントや外部支援の調整等の演習、住民参加型の県防災訓練などがあります。また、県の災害時保健衛生活動マニュアルの確認や見直しもしています。

一方、災害時には、保健所は県現地災害対策本部の保健衛生班となり、その班の中で保健師は主に健康支援業務を担当しています。保健所には被災住民の健康状態や医療機関の状況に関する情報が集まってきますので、アセスメントを行い支援の要否を判断して、人的・物的支援の調整を行います。 また、保健所が必要と判断した時は、市町の要請を待つことなく被災市町への保健衛生活動をコーディネートする支援チームを派遣して、被災状況を把握し、市町に協力して被災住民の健康支援体制の早期確立を目指します。

異動は、都道府県ではどのようになっていますか。

自治体によって異なりますが私の県では、3年に1回位転勤をすることがおおまかに決まっていますが、希望は聞いてもらえますし、希望を出せば叶うこともあります。

ライフステージに応じて、定住を決めて生活されるという場合には通勤ができる範囲内の配属になる等、配慮してもらえるケースもあります。育児・介護についても配慮してもらえます。転勤により知らない地域での生活を楽しむこともできますし、地元に根を下ろして働くことも可能です。

動画とリーフレット

動画
「健康なまちづくりを担う保健師
都道府県保健師・市町村保健師になろう」
(ダイジェスト版)

リーフレット
「地域の健康をつくる
~自治体保健師になろう~」

自治体保健師の勤務場所と業務内容、
自治体保健師になるまでの流れや
就職後の研修制度やキャリア制度などに
ついて紹介しています。

地域の健康をつくる
~自治体保健師になろう~
[PDF 5.2MB]PDF

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