ベテラン保健師へご質問

回答いただいた自治体保健師:
B県の保健師(女性)
F保健所勤務 副所長

ベテラン保健師ということで、いろんな経験をされてきたと思います。そのなかで、特に心に残った業務や、エピソードについて、伺いたいと思います。

印象に残っているのは、「難病相談支援センター」の設立についてです。保健所で難病の方々に家庭訪問をしていました。難病患者の訪問をするなかで、生の声を聞かせてもらい、それを活かして難病患者に一番喜んでもらえるセンターにしよう、というのが私の最初の想いでして、関係者の方々と一緒にそれを成し遂げたことです。

どういう時にやりがいを感じますか。

保健師で良かったと思うのは、対象の方に寄り添った個別支援ができることです。お宅に訪問し中に入れていただける、日常生活の中で見せたくないところが人それぞれあると思いますが、そういうところも見せていただけて信頼関係の中でケアができることにやりがいを感じます。

また、個別支援に終わらせるのではなく、その実績を蓄積し繋げることで政策や計画作りに役立てることができます。そうしてPDCAサイクルを回し、地域を良くしていけるところにもやりがいを感じます。

市区町村の職員と一緒に、より地域の健康度が高まるように様々な分野の方と仕組み作りをしながら、5年10年先を楽しみに仕事を進めていける部分でもやりがいを感じます。

保健師にはどんな人物が求められますか。

とにかく人と接する仕事ですので、人が好き、挨拶ができる、少しずつ関係性を作ることに興味がある、そういった、まずは人への興味関心から、生活・地域が好き、どんな暮らしかな、そういったことが考えられる人だと、この仕事に向いていると思います。

例えば、「この仕事の担当ですよ。」と言われてその仕事に責任を持って取り組むのは大事ですが、感受性を高めて、“あれ?なんでこうなっているのだろう”、“前はこうしたけれど今回は違うな”と、自分なりの考えを持てる人、考えて動ける様な人が良いと思います。

ストレスが多い社会ですし、様々な方と会うことになるので、ストレス対処方法が自分の中できちんと持てている、こういった時に私はストレスを感じやすいかな、だからこういった対応をしたらよくなるな、というようにセルフコントロールができることも大事になってきます。

学生の時から準備していくことは何ですか。

学生時代はとても貴重な時間なので、勉強だけではなく、やりたいことをやっておいてほしいと思います。友達付き合い、クラブ活動、アルバイトなど、そういった経験の全てが保健師にとして役に立つと思いますので、どんどん経験して楽しく学生時代を終えて、ぜひ保健師の方にお越しいただければと思います。

ベテランになると人材育成を担当されたり、面接や試験への対応をされることがあると思います。そういった面接の場では、どのようなことを見ていますか。

やはり誠実さ、一生懸命にやって失敗をしてもその失敗を認めてごめんなさいって言える素直さ、そして失敗から学んでまた次のことにチャレンジできる、そういう人は入ったあと、どんどん成長ができます。

面接の時はご経験してきたことを伺ったり、その経験で良かったなと思ったところも伺いたいし、うまくいかなかったことも、自分で工夫して、それを改善していった、というようなプロセスもお伺いできたらなと思います。

自治体保健師のキャリア形成というのはどのようになっているのでしょうか。

例えば、B県の場合は、「保健師人材育成マニュアル」というものを人事担当も一緒に入って作っています。新任期、中堅期、管理期の人たちが、どんなマニュアルにしたいかを意見を出しながら進めました。ファイル形式にして中に受講した研修などを蓄積できるように、あえてファイリングという形式にしています。マニュアルも作っただけではなく、それを仕組みとして位置付けて運用しています。

様々な都道府県の研修がありますので、全国規模の研修に出て、全国の保健師さんと交流して関係を持つことで自分なりのキャリア形成というものも考えていけると思います。県庁から現場へ、現場から県庁へとそういったジョブローテーションの中でキャリアを形成していくこともできます。

新任期の場合は1人だと不安に感じると思います。なので先輩にトレーナーとしてついてもらっています。それは1人ではなくって、やはり色々な考えが入るように、保健師だけでなく事務職も入り、複数のトレーナーで対応しています。

俯瞰的に全体が見られるようにということで、アドバイザー制度があります。この制度は、課長などの全体が見える人をアドバイザーに置き、色々な相談をしながら進められる制度です。

統括保健師が、各現場に回り、新任期と面接します。キャリアをどのように考え、どのように進んでいきたいかなどを、相談しながら、新任期の方の自己実現に向けたキャリア形成につなげています。

ワークライフバランスも非常に充実しており、育児や介護など様々なライフイベントにおいて休暇制度を利用して、働き続けられるよう、職場環境作りや、“休んでいいよ”と言える職場風土をつくり、安心して働き続けられる様な工夫をしております。

保健師への就職を希望する方にメッセージをお願いします。

保健師は“住民の命と健康を守る”仕事をしています。責任も重いですが、それ以上にやりがいもあります。今は、コロナ禍の中で大変ですが、部署を超えて保健所一丸となり、一致団結してコロナに立ち向かっております。

保健所には、すばらしい専門職が揃っておりまして、有事の時に動ける、そういった保健所はとてもありがたいと思っています。またこのようなときに、保健師はいろんなマネジメントをしています。陽性が判明したら、積極的疫学調査を行います。不安や心配を感じている患者に、保健師はまず気持ちを理解する、受け止めるところから調査を始めます。

この陽性が判明した際の、積極的疫学調査には2つの目的があって1つ目は感染源の探索、2つ目は、これ以上感染者を増やさないように濃厚接触者を特定し、すぐに検査に繋げさらなる感染連鎖を抑え込むというような業務や、入院調整などを保健師は第一線で行っています。
この流れの中での細やかな配慮や気づきが検査対象者の拡大やクラスターの探索に繋がったり、意味ある情報を引き出したりすることに繋がります。今までの経験が活かされます。全てが経験だと思うのです。

経験が自分を豊かにしていってくれますし、色々な人との様々な出会いがあり、人生に関わらせていただいています。その結果、自分自身も成長し、住民の健康につながったら、これ以上、幸せな仕事はありません。みなさんも失敗を恐れず、チャレンジし、経験を増やして、私たちと一緒にぜひ自治体保健師として、働いていただきたいと思います。全国の自治体が皆さんをお待ちしています。たくさんの方々に保健師になっていただけることを、楽しみに期待しております。

動画とリーフレット

動画
「健康なまちづくりを担う保健師
都道府県保健師・市町村保健師になろう」
(ダイジェスト版)

リーフレット
「地域の健康をつくる
~自治体保健師になろう~」

自治体保健師の勤務場所と業務内容、
自治体保健師になるまでの流れや
就職後の研修制度やキャリア制度などに
ついて紹介しています。

地域の健康をつくる
~自治体保健師になろう~
[PDF 5.2MB]PDF

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